お国違えば・・・

たっちゃん

2007年07月06日 23:59

先日叔父が亡くなり、来週葬儀に伺うことになった。

実はこの20年ほど葬儀がなく、また、12年ほど海外にいたため、自分も、マレーシア人である奥さんももちろん礼服がなく、この前の休日に買い揃えた。
自分は久しぶりで完全に要領を得ないし、奥さんはまったく初めてということで、お店の人にアドバイスしてもらいながらの買い物となった。
二人分ほとんど一から買い揃えたため、大変な出費となったが、奥さんは、ちょっと疑問に感じてたようだ。というより、不謹慎だが「うーーん、なんて大変なんだ」そう思ったみたいだ。そして、ほとんど現地人化していた自分も実は同じ思いを抱いていた。

シンガポールでは、一応スタッフ30人ほどの会社の責任者をやっていたため、12年間でお葬式は7~8回、結婚式は(自分のは含まず  一応海外挙式です 笑) 5~6回あったと思う。
でも、今思い返すと、礼服なんて最初のときだけしか着なかった。それは初めてで慣習がわからなかったためだが・・。
現地の人はというと、マネージャークラスでもお葬式の場合は大体 Tシャツ、せいぜい白いシャツで、結婚式の場合は、女の子はさすがにもうちょっと着飾っていたが、それでも日本のように、誰が主人公かわからなくなるようなことはなかったと思う。
お葬式自体も簡略で、決められた時間にお伺いするのではなく、大体3~5日間ほど設けられている(シンガポールはHDBという日本の市営住宅のような集合住宅で、その一階が足(骨)?組だけで上げられた状態になっており、そこに設置)祭壇の前に遺族が常時控えており、自分の都合の良い時間に伺い、祭壇にお参りする形式になっている。
香典も用意された箱に裸(スタッフはそこらにあるレポート用紙をピリリと破いてそれに包んで)のままいれるだけだった。
参列も大体適当な時間を見計らって(20~30分くらい)きりあげ、帰りに不浄を払うために20セントとか1ドルコインと生花、あとキャンディを渡される。このコインで甘いお菓子などを買って労を癒し、シャワーのときに生花を体にかけて水と一緒に流い落とし不浄を清めた。
葬儀の間楽団が控えており、時間になったり、参列者が来ると、演奏するようになっているようだった。
それは日本のようにそんなにしめやかなものではなく、まさに演奏と言う感じだ。

参列してみて、非常に簡略で、最列者からすると気が重くならずに参列でき、遺族側も沈み込むことなく、かといってべつだん粗略な感じもせず、とても自然な祭り方だなあと当時思った。

死生観とか、魂の捉え方とか、宗教観とか、地域との関わり方なんかが、こういった違いを生じさせていると思うが、亡くなられた方を葬い、遺族を思う気持ちに変わりはない。

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