♪カエルの唄が
聞こえてくるよ
クワッ クワッ クワッ クワッ
ゲロ ゲロ ゲロ ゲロ クワッ クワッ クワッ ♪

梅雨のこの季節にピッタリのおなじみの童謡唱歌
最後の鳴き声なんかかわいらしくて、ユーモラスで、本当にカエルが合唱しているかのように聞こえる楽しい歌だ。
日本の風物詩と言っても間違いない
里山の風景を詠った代表歌だと思う。
そのユーモラスな鳴き声に危機が迫っている。
すでにオーストラリアや中・南米で野生の両生類(カエルも含む)に壊滅的な打撃を与えている
「カエルツボカビ病」の感染が、国内の野生のカエルで初めて確認されたのだ。
このカビがカエルの表皮に寄生すると、カエルは皮で行う水分の調整や様々な皮膚の機能に支障をきたし、
致死率90%以上の割合で死に至らしめる。
バナマでは、たった
2ヶ月間で全滅してしまった生息群もあり、1年で25kmの速さで感染域が拡大しており、すでに、バナマに生息するカエルの全種類の71%にあたる48種類に感染が確認されている、という報告がある。
また、この病気は世界的な両生類の生息数と世界の両生類種の30%もの種数の減少に関連しているとも言われている。
さらには、食物連鎖(カエルを食べる蛇や鳥に打撃を与え、さらに・・)や、虫媒の感染症(カエルが食べる害虫の増加が考えられ・・・)を介して、
弱った生態系を崩壊させる恐れがある。
この「ツボカビ」は目に見えるものではないので、野外に出てしまったら駆除することは不可能で、日本のように狭い国土に伝播してしまったら、壊滅的な影響を受けるであろう。
人への感染はなく、鳥や牛と違って直接生活に影響してくるものではないため、日本をはじめ世界的に取り組みが遅れているようだが、非常に危機感を覚える。
人類の叡智を結集させ、真剣にこの問題と取り組んでいかなければ、生態系の長として、必ずしっぺ返しが来るように思う。
以前マレーシアの豚がある病気に感染したとき、当時の首相マハティールは、国の基幹産業であるにもかかわらず、豚の全頭駆除を行った。(奥さんの実家は養豚業をやっていたので廃業し、今はカエルの養殖をやってる

ダブルパンチにならなければ・・・)
やはりリーダー(一国あるいは全世界的な)達が、先見性を持ち、強いリーダーシップを発揮し、人々が一致団結してこういう問題に立ち向かわなければ。これはあらゆる問題の解決の方法の良き前例とならなければならないと思う。
カエルの唄は、今は悲鳴なんです。人への協力のお願いの声なんです。
この歌が、悲しい
レクイエム(鎮魂歌)にならないように心しなければならない。