地球温暖化への対応が急務の中、エネルギー消費を減らした健康的な住宅
「エコハウス」 への関心が高まっているらしい。

特に、いろいろな自治体でも奨励している 「屋上緑化」 には、日本人の古来からの生活の知恵が活用されており、注目だ。
屋上に厚さ20cm程度の土をいれ、セダムなどの植物を植えてゆく。
この、屋上緑化によって、断熱効果があり(夏の未緑地部分の温度は60℃近くになるが、緑地部分は30℃くらいで安定しているそうだ

)、雨水を吸収し、大気を清浄化し、ヒートアイランド現象の緩和にもなっている。
また、緑地増加によって都市景観も向上し、ガーデニングを行うことによって体力維持や癒しの効果も期待できるのだ。
20年ほど前、天竜の秋野不矩美術館を設計した建築家の 藤森照信氏 の著書で、彼が親友の 赤瀬川原平氏(懐かしいでしょう?

あの、一世を風靡した
「トマソン現象」 や 「路上観察学会」 の提唱者で前衛芸術家) の家を作るときに、屋上をニラでいっぱいにした 「ニラハウス」 を建てた過程を読んだが、今、それが形を変え、役割を変え、実用化されている。

あの時、あの本を読んで、自分が家を建てるときには、「屋上を緑でいっぱいにしよう!

」 と誓ったが、あの時は、単に景観や、今で言う、癒し効果を期待しての願望だったと思うが、今や、人類の解決急務の問題になっている地球温暖化への対応策として注目されるようになったのだ。
白熱電灯の製造・販売を地球温暖化対策の一つとして政府で法律でもって規制するのなら、屋上緑化や壁面緑化など、地球に優しく、身体に優しく、古来からの知恵が取り入れられた、肯定的・前向きなスタンスの対策を奨励し、助成したほうがいいのではないかと思う。
