5年連続で日本一汚い湖。 
そんな不名誉なレッテルで有名な
佐鳴湖。
その佐鳴湖で、この前の日曜日の7日に、佐鳴湖で捕れた天然うなぎやテナガエビの試食会があり

、地域住民80人ほどが参加、佐鳴湖の知られざる自然の恵みを実感したそうだ。
「日本一汚い湖の魚なんか食べても大丈夫?」 という声が聞こえてきそうだが、当然だ。
ただ、環境省が実施している水質調査は、COD(化学的酸素要求量)の値のみでランク付けされており、水の臭いや色、水辺の植生や生物の生息状況などが加味されていないため、ただ、日本一汚濁度が高いということらしい。
重金属や有毒化学物質などの有害物質は存在していないため、遊泳や飲用には適さないが、魚介類を食す場合には問題ないようだ。
汚さで有名な佐鳴湖だが、実は
生態系が豊かな湖でもあるのだ。

昔から、フナやオイカワ・コイ・ウナギのような淡水魚は豊富で、実際に漁業も行われており、特にうなぎは高級品として関東の料亭などで珍重されており、最近では、満潮時にわずかに海水が流入してくるため、汽水性のボラやスズキやハゼ、甲殻類のテナガエビやモクズガニなどが見られるように、
淡水でも汽水性の魚が見られる珍しい湖なのだ。

魚種の数は約50種、実に豊かな生態系を誇っているのだ。
市や県も何とか水質を良くしようと、いろいろ対策をとっているが・・・。
水質が悪化し、改善しない理由は、佐鳴湖の特徴にも一因する。
水深が浅く(平均2m)、水の滞留時間が長い(46日)ため、日照により水温が上昇し、植物プランクトンの増殖が加速するため、水質の改善が見られないらしい。
また、生活排水や、農業・事業排水の垂れ流しによって、それに含まれる窒素やリンを栄養源にして植物プランクトンが異常繁殖するためだ。
つい数十年前までは泳ぐことができたのに・・。(お袋も子供の頃
湖底がキラキラ煌めく佐鳴湖で泳いだそうだ)
こんなに生態系豊かな湖、市民の憩いの場として利用されている湖、渡り鳥などの休息の場となっている湖。
そんな佐鳴湖の昔の姿を取り戻そう!
佐鳴湖がきれいになれば、市民の生活満足度もグーーンとUPするはずだ。
自然豊かになれば、ヒトの心も豊かになるんだから。
人工リゾートや巨大テーマパークなんて必要ない。
ここに、こんなにすばらしい宝物があるんだから。
