昨日、11月11日は
「鮭の日」 だったんです。

漢字で書くと、<サケ> は魚偏に、つくりの <圭> が漢数字の十一に見立ててのことだそうです。
まあ、鮭が産卵のために河を遡上する、ちょうど良いタイミングだ。
日本人は鮭がこの上なく好きで、縄文時代の遺跡からも鮭の骨が見つかっているし、あの伊達政宗や水戸黄門も好んで鮭を食べたらしい。

家計調査では、イカ・マグロに続き消費量は
第3位で、年間に49万トンも消費している。

これは、1匹を3・5Kgで計算すると、1億4千万匹になり、ちょうど
国民一人が1年間で1匹の鮭を食べる計算になるんです。

鮭と言えば、故郷の川に帰って産卵する際に、「婚姻色」 といって、身を綺麗に赤く染める。
また、<サーモンピンク> と言われるくらい肉が赤っぽいため、赤身の魚かと思ったら、白身の魚なんですね。

これは、稚魚の段階では白身であるためで、餌であるオキアミなどの色素が沈着しサーモンピンクになるのです。また、この色素はアステキサンチンと呼ばれるカロテノイド色素の一種で、最近有名になった、身体を錆び付かせる酸素 <活性酸素> の働きを抑える効果があるのです。
ただ、国内消費されている鮭の6~7割は養殖で、養殖モノは綺麗なサーモンピンクが出ないため、添加物で色を調整し、抗生物質をも添加しているんです。
ここまで行くと、もう、工業製品みたいだ・・・。
日本では現在、天然モノを輸出し、養殖モノを輸入し、国内消費している状態なのです。
食品業界の堕落振りが毎日のようにTVや雑誌を賑わしているが、国民の食に対する志向・嗜好のあり方も、もっと考えなければ改善は難しいのではないか。
そんなことを考えた、昨日の「鮭の日」でした。
