約10億年前に繁栄していた水中植物の緑藻の仲間が、5億年前に上陸して陸上植物が誕生した。

その当時の植物の姿に近いとされるコケ(メツリガネゴケ)のゲノム(全遺伝子)が解読された。
この解読によって、植物が陸を 「征服」 した進化の過程が解明されるかもしれないと言うことだ。
植物は動けないので、陸上と言う過酷な環境条件下で生きるために、動物にはない様々な能力を、水中から陸上へ進化した頃に獲得し、少しずつ増強させていったと考えられている。
動物には耐えられないような乾燥、温度変化、太陽からの紫外線に耐える機能を陸上植物は持っており、地球上のあらゆる場所に生活しており、また、動物に無い強い繁殖能力も持っている。
このような能力を、どのような種類の遺伝子が、どのように変化することによって獲得してきたのかが、水中生活している藻類と花の咲く陸上植物とのゲノムの比較によって解明することが出来るそうだ。
この解読が、陸上植物に特有の能力を生み出す機構の解明を可能にし、さらに、林業的応用や、地球環境対策への応用へ進むことが期待できるそうだ。
以上、読むと難しい話だが、この新聞記事(小さな扱いだったが・・・)を読んで、眠ろうとする、と言うよりも、眠っていたサイエンスへの興味が沸き起こったのだ。
高校のとき、最初の授業で挫折し、目隠ししてきた科学や化学。

ただ、その後も度々興味がムクムクと沸き起こったり、簡単な本を読んだりはしていたが、何故か今回、激しく、雷に打たれたように、興味の芽が発芽してしまったみたいだ。

画像のように、簡単なつくりのコケの遺伝情報を解明することによって、植物の進化の過程が明らかになり、それらを応用することによって、植物が誕生したときのような状況を、科学の力によって再現できるかもしれないし、終末的な危機を迎えている地球環境に多大な影響・貢献を与えることが出来るかもしれないのだ。
なんて、夢のある話だろう。
