形式美

たっちゃん

2007年07月27日 01:03

昨日の今頃、日本中がガックリしていたと思う。 
アジアカップの準決勝でサウジに敗れてしまった、ちょうど今頃だ。 








昨日のj試合は、準々決勝のオーストラリア戦とは違って、悪い意味での日本らしさが出てしまったと思う。

後半ラスト15分くらいなのに、DFからパスを細かく刻んで、前線に送り込むスタイルに、
「おい、まだそんなことやってんのか! 残り少ないぜ! とりあえず、前線にパーンって放り込めよ!」 と、まだるっこさを感じながらも、
「お、いいパス回し。 いい形じゃん。 (実際には、そんな余裕は無かったけれど)」
と思うところもあった。

最後の最後、追い詰められてまで、形、組織にこだわる几帳面な日本人らしさに、いとおしささえ感じた。
一方、パスの正確さなんか関係なく、とりあえずポーンと蹴りこんで、それを点に結び付けてしまうサウジのスタイルに、「やっぱり文化が違うなあ」 と感じた。

今回のアジアカップを通して、オシム監督は、「危険なプレーをしろ!」 と言っていたが、それは日本にとっては、とても難しいことだと思う。
ある程度、組織や形が活かされる野球のような球技の場合、 WBC のような奇跡も起こりうるが、組織や形の上に、創造性や勇気、偶発性が効いてくるサッカーのような球技の場合、結果が出ないことが多い。

だから、日本の勝利には、方程式のように理詰めの、ときには美しくさえある勝利はあるが、華々しい、壮絶な撃ち合いの末の勝利は少ないはずだ。

オシム監督、語録を見ていると、そんな日本の長所も短所もかなり鋭く捉えられていると思う。
きっと、組織や形を活かしたうえでの 「新しい勝利の二次元方程式」 を生み出してくれるはずだ。

<ジョホールバルの歓喜> --自分はスタジアムで見ていたが  、奥さんの実家が近所なので、えへん! --のように、いや、さらに素晴らしい歓喜をきっともたらしてくれるであろう。 

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