本領発揮! 密教・旅・格闘技の曼荼羅伝奇小説

たっちゃん

2007年09月29日 16:18



休日に図書館で借りてきた一冊。
陰陽師シリーズで有名な 夢枕獏さんの 「沙門空海 唐の国にて鬼と宴す」
どうです、このタイトル! 
パット見ではちょっと判りづらい、でも、雰囲気はかもし出している。 
日本史上群を抜いて天才の 空海 を主人公にした伝奇小説だ。
猫の妖物との闘いを描いた小説で、500ページと厚く、重い。
初稿から17年の歳月をかけて完結した一大大河小説だ。 
相変わらずのテンポのよい運びと、時折混じる難しい仏教用語、陰陽師シリーズと同じく、主人公と友人(橘逸勢)との会話を交えたの展開の上手さ。
息をもつかせず、あっという間に1巻を読み終えてしまった。

「話がワクワクし始めたのに、続きが読めない」 
「早く図書館から続きを借りてこなきゃ!」
「あー、待ち遠しいなあ」 

夢枕さん、格闘技好き、釣り好き、密教好き、旅好きと活躍の場が多い。
それぞれの分野で、素晴らしい読み物を書いている。

伝奇推理小説の 京極夏彦 さんとともに、この分野では傑出している。
どちらも、新刊が待ち遠しい小説家だ。

どちらの作品(夢枕さんと京極さん)も、映像化が難しいが、観て見たい気がする。
ただ、自分の頭の中では、読み進めながらバッチリ映像化されているが・・・。

横溝さんの金田一シリーズの 市川昆監督なんかいいかなあ?
美しく、影の多い映像で、雰囲気バッチリじゃない?

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