イメージの支配

たっちゃん

2007年07月15日 16:31

安倍内閣の支持率が、天王山の参議院選挙を前に急落している。
とうとう不支持が支持を上回ってしまった。











かといって、民主党をはじめ他の政党の支持率が急激にUPしているわけでもない。
民主党が2~3%UPしているくらいで、小沢党首の不人気は相も変わらずだ。
いわゆる無党派層や支持未決定の人が増えているのであろう。

これだけ次から次へと閣僚の不祥事を抱えたら、そりゃあ内閣の不信任が増えるのは当然さ。

でも、ちょっと待ってよ。 
支持率の推移グラフを見ていたら、ある疑問が湧き起こった。
安倍内閣の発足時の支持率ってかなり高いじゃん、小泉さんのそれには及ばないけれど。
大体最初は「ご祝儀何とか」で高いものらしいけど、小泉さん以前の内閣に比べると格段に高いんじゃない?

でも、発足時の支持率って、まだ組閣されて間もなくで仕事もしていないのに、どうやって支持不支持を決定しているんだろう?、みんな。

これって、発足時の支持率と言うのは、安倍内閣と言うよりも安倍さん個人の支持率で、言い換えれば、安倍さんが何となく好きか、好きじゃないか、何となく頼れそうか、信頼できそうじゃないかのYESの確率じゃないかな。
で、今回の内閣支持率って言うのは、純粋に<安倍内閣>としての支持率だと思う。だからもし、安倍さんの支持率を調べたら多少違った結果になったかもしれない、かなり落ちているとは思うが・・・。

さらに、安倍さん個人の支持率が高かったというのは、それだけ安倍さんのイメージが、言い換えれば(第一)印象が良かったと言う事だと思う。これは、拉致問題に対する一生懸命な態度なんかがプラスに働いていたため、もしかすると実物以上にイメージが良かったのかもしれない。それが、相次ぐ不祥事がこのイメージに影響し、さらに、安倍さん個人の「聞く耳持たず・うわっすべりのしゃべり方」なんかが拍車をかけ、イメージの急落になったんだと思う。
もし、冷静に仕事振りなどで支持率を決定していれば、こんな急落と言うのはちょっと考えられないと思う。やはり、イメージ・印象で人は判断するからこそ、急落・急上昇などということが、起こりうるのだと思う。
良い例は、宮崎県の東国原知事。

強烈な支持率を保っているが、ちょっと前までのタレント時代、東さんの好感度ってかなり悪かったんじゃないかと思う。それが、わずか数ヶ月の間に超逆転現象。それに見合う仕事振りかどうかはわからないけど・・・。
これってやっぱり、印象・イメージが支配しているってことだと思う。
そういう意味から言うと、東国原知事のイメージ戦略(TVへの上手な出演)は一品だと思う。(もって生まれたものかもしれないけど、タレントだから)---悪い意味や否定じゃありません。

「言霊の国」と言われるように、日本は、論理的なものや計算的なものよりも、情や表情・言葉・イメージといったものの方が好まれる、主体になる国なんだなあと思う。そういったものというのは、人の心を捉えやすく、伝播力が強く、速く、ファッションにもなり得る。ただ、一端くい違ったら、バッシングなどというものが起き、全体主義へと傾いてしまう危険性をはらんでいる。

日本的なものの良い面も悪い面も知った上で、慎重に判断できる人物でありたい。
選挙前にそう思った。

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