本当の寿命って何年?

たっちゃん

2007年10月04日 23:23



ちょっと画像がハッキリしませんが、年代物です。
自分が中学3年のときに、亡くなったおばあちゃんが買ってくれたTV。 
今年で実働28年。 
まだちゃんと、立派に働いてます。 感謝です。 
大学のときもこれをもって行ったし、現在でもちゃんと毎日使っているのです。
画像も、音声も、明るさも、チューニングも問題無し。
重さも、さすがブラウン管、ズッシリと重いぜ! 
いろいろな思い出が詰まっていて、もはや家族の一員って感じ。
買い替えできません。 

最近、34年間使っていた扇風機からの火災で老夫婦が亡くなる事故があった。 
メーカーは回収に躍起になっており、老朽化製品の事故防止のための安全法の改正案も検討されているが・・・。

より良い機材じゃなくても、デザインが 「ふり~ぃ」 でも、便利な機能がついてなくても、大事に使って長持ちさせる習慣がついている世代にとっては、捨てることはできなかったのだろう、まだ使えるんだから。
メーカーにとっても、「こんなに長く使っていただいてありがたい」 と言う気持ちだろうし、技術者にとってみたら 「技術者冥利に尽きる」 のではないだろうか?

この年代物のTVを見る度に、また、レトロで現役の製品を見る度に疑問に思う。
「これだけ、技術力も、素材も、省エネ対策も進んできたのに、ナンで、電化製品の寿命が短くなっているんだろう」 って。 
まだ技術発展中だったときの製品が充分に使えて、最新技術満載の高額最新機種の耐用年数が数年と言うのはどうした訳か? 
特に、冷蔵庫・TV・洗濯機といった生活必需家電の耐用年数が短い。本当に数年おきに買い換えなければいけないんじゃないの?
付属機能に関しては技術革新が進んでいて、核心の、本来的な機能に関しては、技術後退が起こっているとでもいうのか? 

常に右肩上がりの対前年比増が求められる資本主義の原理に則って、「あんまり長く使ってもらっちゃ~困る、商売にならない。適当な時期に買換え需要が起こってもらわないと」 という思想から、<長くもなく、消費者からクレームがつくほど短くもない時間で、適当に壊れるように造られている> と勘繰りたくもなる。

メーカーや技術者にとっての誇りや、勲章とは、やはり、1日でも長く、生活に欠かせない、まさに家族の一員のように大切に可愛がられる製品を造り、提供することではないのだろうか?

消費者も、携帯電話の新機種への無節操な買い替えのように、あらゆる製品も気軽に使い捨てる生活じゃなくて、今一度、忘れ去られようとしている 「物を大事にする」 という感覚を取り戻さなければならないのじゃないか。

「物を大事に」することができない人が、他人や、他国や、他の生物や、環境を思いやることはできないはずだ。 

関連記事